デザイナーについて
Arnold Madsen
Arnold Madsen(1907–1989)は、象徴的な家具を生み出したにもかかわらず、デンマーク・モダンの時代を担った人物として、今なお十分に知られていない。ユトランド半島北部に生まれ、船乗りとして働いた後にカナダへ移住し、カウボーイやロデオライダーとして暮らした。デンマークに帰国後は家具の張り職人として修業を積み、1945年にHenry SchubellとともにMadsen & Schubellを設立。1960年代半ばまで、数々の成功作を生み出した。 同時代の多くのデザイナーとは異なり、Madsenはデザインや建築の正式な教育を受けていなかった。寡黙ながらも強い意志を持ち、丸みを帯びたフォルムと、優雅さと快適さを兼ね備えた構造を追求する実験的な家具づくりを切り拓いた。Oda Chairは、溶接されたスチールフレームと曲げ成形した合板のシェルに、その革新性が表れている。また、1944年にはClam Chairをデザインしたが、この椅子はしばしばPhilip Arctanderの作品と誤って認識されてきた。同様に、Oda Chairも長らくNanna Ditzelの作品とされていたが、現在ではどちらもMadsenの作品として認められている。
